Going Faster

ネガティブぴっぽのネガティブ日記

カルチョが消えた日。

先週末の話題はなんと言ってもイタリアで起こった暴動の件でしょう。
一般ニュースでも取り上げられる程インパクトがあった。

カターニアvsパレルモのシチリアダービーで起こったこの悲劇的な事件は、イタリアサッカー界の根底にある問題を露呈する結果になっている。
サポーターによる暴動はイタリアだけの問題ではないが、八百長疑惑を乗り越えたと思われたイタリアサッカー界にはかなりの打撃を与えるだろう。

シチリアダービーはセリエAでは過去にあまり開催実績がなく、シチリア島にあるチームがセリエAに2チーム所属するという事自体最近セリエでは珍しい(今年はパレルモ、カターニア、メッシーナが所属)。
それに加えて今年はパレルモが3位、カターニアは4位タイと好成績を残しており、両チームサポーターのライバル心は最高潮になっていただろう。
当然警戒も普段に比べると厳重になっていたようだが、それでも抑え切れなかった。
去年はCLでローマが無観客試合をしたことがあったが、今回の事件の直前にもアマチュアの試合で死者が出ており、イタリアサッカー界では問題になっていた。

カターニアやパレルモの選手は今のところ目だった発言はしていないが、セリエAの他のチームの選手がこの件について徐々にコメントを残している。
そこで感じるのは今回の事件の原因はサッカーだけの問題ではないという発言が多い事だ。

現在イタリアの特に南部では、経済格差や貧困によって治安が悪くなっている地域がある。
かつてはマラドーナが在籍した名門チームのナポリでさえ街の治安悪化が止められず、チームも低迷している。
イタリアは南部に行くほど貧しい地域が広がる傾向にあり、ローマやミラノのある北部とは歴史的にも対立するような関係にある。
南部のチームが北部のチームに勝つというだけで南部チームのサポーターは騒ぐ。
それが数ある北部チームを差し置いてシチリア島のチームがセリエAで上位を占めているのだから、シチリアダービーの盛り上がりは想像できる。

今回の事件でイタリアサッカー協会はとりあえず週末の試合の延期を発表、今後については不明としている。
無観客でリーグを継続するという話も出ているが、経済への影響を考えると無観客でも試合をしないとテレビの放映権やトト(イタリアでは普通に合法)の収益も減ってしまう。
イタリアではサッカー産業の売り上げはイタリアのGDPの0.5%を占めるといわれており、延期での経済への影響力はすさまじい。

今後は何か抜本的な改革が必要となるが、それは非常に険しい道になる。

前例としてはイングランドがあるので、これに習って改革を進められるかが重要になる。
イングランドでは1980年代にチャンピオンズカップ試合前に39名もの死者を出す事件があり、その後にはシェフィールドでリバプールサポーターが96名も亡くなるという大惨事があった。
ちなみに上記2つの事件ともリバプールのサポーターが引き起こした事件である。

その後イギリス政府はスタジアムの改築を柱とする安全策を提示し、対応できないチームはリーグに参加できないという厳しい措置を取った。
クラブ側にとっては経済的に非常に厳しい措置だったが、結果的には大成功している。
イングランドでは最近はサッカーは安全な娯楽として認知されており、観客動員数も増加している。
セリエでは最近観客動員の低下が問題になっていたが、スタジアムの安全面も原因の一つだろう。

イタリアサッカー界にとっては重要な時期が来ている。
事件は必然的ともいえる状況で起きていて、状況はかなり厳しい。
セリエAが再び世界最高リーグと呼ばれる日がくるのか?今後に注目。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.extype.com/mt/mt-tb.cgi/599

コメント



保存しますか?


October

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31