April 11, 2006
スポーツマンシップとプロフェッショナル
色々と後を引いていたドイツ代表のゴールキーパー問題。
2002年の日韓ワールドカップでも正GKとして出場したオリバー・カーンと、アーセナル所属のイエンス・レーマンの二人が正GKの座を争っているというもの。
ドイツ代表監督クリンスマンが昨年の夏頃にワールドカップの直前まで正GKは決めず、1試合ずつ交互で二人を起用して行くことを発表、ドイツ国内でも二人の争いが注目されはじめた。
元々カーンとレーマンの間には不仲説もあり、この争いは地元で向かえるワールドカップに向けてドイツ国内ではここ半年ほど代表絡みのニュースでは常にトップで報道されてきた。
そんな中、クリンスマン監督は4月7日、正GKについて会見を開いて発表した。
・ドイツ正GKはレーマンに決定 カーンは代表辞退も
上の記事にもある通り、これ以上リーグ戦に影響を出して欲しくないバイエルン側の意向もあってか、4月という早い時期に発表した。
カーンとレーマンの技術的な差に関してはここ2-3ヶ月のカーンの負傷等による不調もあり、一概には言えないが、現時点ではレーマンの方が調子が良いのは間違いないだろう。
個人的にレーマンのスタイルがあまり好きではないというのがあるのであまりフェアな評価はできないが、ここ最近のレーマンはたしかに良いプレーをしている。
所属クラブでもあるアーセナルが調子を上げているのもあるし、アーセナルディフェンス陣の安定もあるだろう。
通常代表のGKというもの(他のポジションに関しても一緒だが)は会見を開いてポジション別に発表するなどという事はなく、監督によってはワールドカップの本番の予選1試合目の試合開始前になって始めて発表するというのが通常の選出方法である。
世間的に注目度が高いとしても交互に使っていくと宣言するのは間違っていると思うし、選手に与える外的な影響は計り知れない。
ポジション争いで不満を持つのはどの選手もポジションも同じだし、ここら辺は地元開催というプレッシャーと、実質代表監督が監督業の初めての仕事というクリンスマンの経験不足というところだろう。
そんな中、注目のカーンが会見を開いた。
・カーン「代表のためにすべてを尽くす」
この会見の中でカーンは代表に残る事を決め、全力で代表チームをサポートすると話した。
この会見の記事を読んでちょっと涙が出そうにさえなった。
自分が望んだわけでもないのにドイツ代表GK争いという問題に巻き込まれ、その結果敗れた選手の言う言葉だろうか。
元々レーマンとの争いに関しては静観してた部分が多く、そんな問題で代表チームが乱れるのを一番危惧していたのは他でもないカーンだった。
当のレーマンは自分の方がカーンより上だとか、本大会では自分がゴールマウスを守るとか火に油を注ぐ発言が多かったのだが・・・・。
プロである以上ポジション争いで敗れるのは宿命とも言えるし、それを受け入れるのがプロだとは思うが、ここまでこじれた問題の答えとしては説明や実績が足りなかったのではないかと思う。
個人的なこの問題に対する意見としては、カーンにしてもレーマンにしてもドイツワールドカップが最後のワールドカップになる可能性は高く、それだったらドイツの若手に任せても良いんじゃないかという事だった。
常に第3GKとして代表チームに帯同しているティモ・ヒルデブラント(27歳)を正GKとするのも良いし、ドイツには良いGKがたくさんいる。
ハンブルガーのヴェフター、少し若すぎるかもしれないがバイエルンのミヒャエル・レンシングも良いかもしれない。
ディフェンスラインが若いのでGKはベテランでというのもわかる気がするが、それなら5度世界大会を経験しているカーンという話になるんではないかと思う。
レーマンは足元にやや不安があり、前への飛び出しもいまいち遅い。
リベロ型のキーパーと言われているらしいが、個人的には飛び出し方が中途半端なだけかとも思う。
カーンの安定度とは対照的な不安定な守備を見せる場面もあるので、このまま本番まで好調を維持している事を望みたい。
レーマンは本番で大きさはどうあれポカなミスを1回はするだろう。
それをカバーできる余裕がドイツ代表チームにあるかどうかが本番でのドイツ代表の結果にかなり影響してくる。
若手中心のディフェンス陣、バラック頼みの攻撃陣にその能力があるのか?
日本代表も本番前にドイツ代表と試合をする事になっているので、その辺を注目したい。
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